2017年5月25日木曜日

Is Fast Fashion Slowing Down?



I went to a panel talk called "Is Fast Fashion Slowing Down?" yesterday. Founders of fashion start-up companies agreed that both fashion designers and consumers are starting to feel guilty about human, social and environmental problems of fast fashion, and this is the time we start a conversation about sustainability and transparency.

The fashion industry can't be 100% sustainable overnight, but we should take a step and there can be different approaches.

Creativity
Good styling tips, good tailoring service can help people buy less stuff. We can find more young designers who are conscious and ethical.

Technology
Personalization, data analysis can help people find the best products for themselves. There are also tech innovations such as "Fabrics from orange peel, leather from mushrooms" (This amazed me)

Education
Use KOL influences (Kate Middleton is wearing same clothes more than 2+ times but it's cool!), Raise social awareness such as #whomademyclothes, Award sustainable brands as Positive Luxury

Regulation
Government subsidizing, Tax and fine can be also useful

Omni-Channel Master Class


SAP HYBRIDとInside Retailが主催するリテール業界のイベントに参加してきました。We Firstの著者Simon Mainwaring氏はキーノートにて、ビジネスにおいてカスタマーの生活に直結する有意味で倫理的な目的をもつことが重要であると話しました。他にも、新しいショッピング体験の提案として検討されているマジック・ミラーや嗜好分析などのソリューションについて知ることができて勉強になりました。詳しいことは下記のレポートを参照してください。


2016年9月23日金曜日

Architectural Critique of Connected Utopias by Thomas Wendt




Thomas Wendt started his talk with Prometheus story, how he deceived Zeus and got punished forever because of his actions to help human. Compared to his brother Epimetheus, it's interesting that he is the one who think things forward(Pro), not afterward(Epi).

He criticized connected world from 3 dimensions which are (in)visibility, solutionism, and sustainability. Google is transforming NYC's payphone booths to WiFi hub and people are happy to enjoy free services, but it is not visible that we have to offer whole bunch of our private information and be exposed to ADs. We can also find "innovations for innovations' sake" such as Egg Minder the smart egg tray and Pooper the solution that makes other people get your dog's poop.

He said he didn't have solutions but he suggested a few disciplines not to be a part of think-less world of connectedness. We designers must have ecological thinking, considering how we dwell. Being cunning, critical, political, and co-operative will help.

This was the best talk of the day for me. what he pointed out have been concerning me these days - designers not conscious enough of the consequences. Using tech because it is a trend. Producing apps for making apps. It gave me a wonderful opportunity to check my design philosophy of why I am designing things for whom.

2016年9月22日木曜日

Connecting conversation by Alastair Somerville

Alastair Somerville is specialized in sensory UX. He gave us an insightful talk about how inclusive design that users can perceive/understand/take action of well is important to products. There are always gaps between product and person when we designers try to compress meaning while users try to extract meaning.



For example, we can find proprioception from new iOS10 home button design, users have to change their action to use the product. Chronoception is a similar concept of cognitive slop time. Those gaps make users irritated and confused.

In the workshop, we tried to communicate with others without talking and seeing, only with touching and it was extremely difficult to make them understand what we meant. We often design things that we believe they are understandable but it doesn't work for many cases. Because it's users who make meaning.

After he talked about senses and meanings, we had time to think about emotions. Emotion coat sensory experience and that's why we have to understand the importance of visceral design. We practiced to design smell to make people get out of bed at the morning, but it seemed impossible to realize the product because every person has different emotions from a certain smell. This is the question we should keep in mind - Does your product respect the emotions of its users and adapt to them?

It was a great session to start the whole conference. It gave me an opportunity to look back my way of meaning making process, and I understood deeply about the importance of offering products that's easy to perceive, understand and take action of to users by understanding them right.

2015年12月15日火曜日

香港のスタートアップ紹介 : Boxful, GoGoVan

今年の9月から、香港に移住しています。東京と同じく大都市なので、生活において何かが大きく変わるといったことはないですが、私が今まで感じた香港の特徴としては、

- Expat(国を出て香港で暮らしている外国人)だらけで、人々がオープンで実用的
- 極端な資本主義社会で、安いものと高いものの差がすごい
- 家賃が非常に高く、住宅事情が良くない
- 狭い地域にお店など密集しているので、何かと便利

といったものがあります。産業としては昔ながら金融まわりや飲食業や観光などのサービス業が進んでいますが、新しいアイデアで勝負を試みるスタートアップの熱気も東京に負けないくらいです。興味深いのは、香港特有の問題の解決に取り組んでいるサービスもいくつかあってある程度成功をおさめているということです。今日は香港らしい、香港発の、注目すべきスタートアップの紹介をしてみたいと思います。

すごーく古いビルの隣にすごーく新しいビル
新しいビルでも収益性が低いと判断されたら容赦なく取り壊されます

その前に、香港は異常なくらいみんながWhatsAppに依存しているということを話さないといけません。最初の一ヶ月間、サービスアパートメントと言われる、ホテルのようにクリーニングなどのサービスが含まれる契約型のマンションに住んでいましたが、そこでクリーニングを担当している人が、「掃除が必要な日はWhatsAppでメッセージください」というので、とてもびっくりしました。日本だと、LINEで繋がるというのは友達や知り合いが多くて、例えば駅前のクリーニングやさんにLINEでメッセージ入れるという感覚は私にはなかったので、えーこれはなんか変だな、と驚いたものです。

食べ物のデリバリー頼むのも、引っ越し先探すのも、インターネット会社と連絡するのも、テレビ買うのも、オーブン買うのも、全部WhatsAppで。

WhatsAppは香港では立派なプラットフォームとして成り立っていて、インターネットのサービスがWhatsAppありきでできていることも多々あります。例えば、家電の価格比較サイトの場合、売り手と買い手をマッチングさせて、ポップアップかなんかで「あとはWhatsAppで勝手に連絡しあってください〜」みたいなことになります。それくらいWhatsAppは個人からスモールビジネス、大企業に至るまで、みんなが活用しているということを念頭において、次のサービスについて知ってみると面白いと思います。

1. Boxful


もっとも目立つスタートアップとして、Boxfulというものがあります。家が狭く、家賃が高い香港の住宅事情を踏まえて、当分は要らないものを預かってくれる収納サービスです。もっとも目立つというのは、各種プロモーションが活発に行われていて、地下鉄で宣伝のポスターが貼られていたり、繁華街のど真ん中で着ぐるみがプロモーションを頑張っていたり、あとはタクシーにもBoxfulの広告が貼られていたりします。

Causeway Bayで頑張るBoxfulくん?

私も使ってみました。冬の洋服としばしのお別れ〜。

ネットでボックス持ってきてほしいと申し込むと、指定した日時にデリバリーの人がボックスを持ってきてくれるので、その場で荷物を詰め込めばオッケーです。預けたボックスはネット上で今どんな状況なのか見ることができたり、あと必要に応じて自宅まで持ってきてくれるように申し込んだりすることができます。ボックス一つ預けるのに香港ドル49(およそ770円)がかかり、ボックスに入らないものでも違う値段で預かってくれます。

2015年6月のニュースによると、Boxfulは6.6milアメリカドル(8億円弱)を調達していて、秋や冬にかけて積極的にプロモーション中です。たくさんのユーザーを集めて成功をおさめるのか、それともさまざまな逆境に立ち向かうことになるのかは、これから徐々に明らかになることと思います。



GoGoVanはVanバージョンUberと説明するとわかりやすいと思います。アプリ上で、あれこれ条件をつけてバンを探すと、条件にあったバンが指定した場所まで走ってきてくれるサービスです。Uberよりはいろんな使い方ができると感じていて、例えば荷物が多いときにそれを運ぶためにバンを呼んだり、ちょっとした引っ越しのときに活用したりすることができます。私もいろんな引っ越し会社に問い合わせてみた結果、結局はGoGoVanを使って引っ越しました。GoGoVanもバンを提供する人と、バンを使いたい人を繋げてはくれるんですが、その後の実際の交渉はほとんどWhatsAppで行われます。私の場合、元の家は6階で、エレベーターがなかったので、荷物を階段で運ぶためにいくつかお金を多く払わないといけなくて、その交渉を全てWhatsAppで行いました。

GoGoVanの便利さはどんなわがままな条件を入力しても、それの応じる準備ができている人がたくさんいて、すぐバンで走ってきてくれそうな人と連絡がつくという点です。GoGoVanは2013年にローンチして以来、すでに100milアメリカドル(120億円)以上を調達しています。香港の中ではすでに知れ渡っていて、知人と話してて、「それは重いからさ、GoGoVan呼んで運ぼう」みたいな会話が頻繁に行われるくらいです。GoGoVanは、狭い地域で人口が密集している香港の利点を活かしながら、体系的な配達サービスが存在せず、ものを運ぶことが大変である、という香港の問題を解決しようとしたことで今までは成功をおさめています。

まとめ

香港でのアプリやサービスの使い方や、流行ってるものなどを目の当たりにして、社会やその環境が変わるとウケるアプリやサービスも違うものだな、と「ある社会の実態に特化したサービスを開発することは良い戦略なのか?」「香港の事情にあったこのようなスタートアップが、市場を広げるためにしないといけないことは?」「良いローカライゼーションとは何か?」などについて、いろいろ考えてみるきっかけになりました。

みんなが新しいもの好きで、移り変わりが激しい香港で、どのようなサービスが生き残り、どのようなサービスが淘汰されるのか、これからも興味を持って見守っていきたいと思います。

*UX Tokyo Advent Calendar 2015のためのポストです。

2015年6月17日水曜日

公共のためのデザインの可能性


に参加してきました。

公共のためのデザインに取り組むためには、人間を中心においてモノ・人・社会・環境との関係を見極め、「デザイン」を再定義・再認識しなければならないという話(井口先生)から、デンマークのmind labやワコールの公共性を考えたサービスデザインの紹介(長谷川さん)とソーシャルセンタードデザインのマインドセットやプロセスの話(山崎先生)まで、普段から私もなぜこのような取り組みがもっと行われてないのだろうと思っていたものに対する問題提起が多く、興味深く聞かせていただきました。

ディスカッションで、ビジョンをしっかり決めていない企業が多く、ビジョンをもってそれを実践する形として公共性を実現する必要があるという話には特に強く共感しました。ビジョンっぽいなにか(スローガンとかタグラインのようなもの)をもっている企業は多いけど、それを噛み砕いて実際の公共への貢献を行っている企業は少ないのではないかと私は考えていて、例えば「社会を良くする」とか「女性を幸せにする」みたいなことを表面では言いながら、実際はどうしてもビジネスのことを優先してしまう経営判断が多いと感じていました。

そのような企業を説得する手として「ブランディング」と関連づけて考える(井口先生)アプローチはとても実践的で有効な方法だと思いました。まずはトップがビジョンを描いて、そのビジョンをブランド資産化し、組織の各々がビジョンを咀嚼して社会のための公共性を持つ活動を行う、その結果ブランド価値の向上につながるという、中長期的なコミットができる企業を増やすことは公共デザインが介入できる場面を増やすことへつながると思いました。

今読んでいるGiles LuryのThe Prisoner and the Penguin: and 75 other marketing storiesで紹介されている話を思い出しました。1992年のロサンゼルス暴動の際に、黒人たちによって街の建物がほぼ壊れたり燃やされたりしたけど、マックドナルドだけは無事だっとという逸話です。マックは普段から地域住民のためにバスケットボールコートを設置したり、朝年寄りに無料でコーヒーを配るなどの活動をしていて、ローカルの黒人たちに「マックは我々の見方」という印象を与えた、その結果暴動でも燃やされなかったという話でした。このように、三方よしとはいっても、企業の社会への貢献は見込める利益のためではなく、コミュニティへの貢献を優先する非ビジネス的(人道的?)観点で踏み切る必要があるのではないかと私は考えていました。アメリカだと企業や個人が富を蓄積すると自発的に吐き出す文化があったりして(例えばビル・ゲイツやウォーレン・バフェットの場合など)そのような考え方が日本に少しずつでも普及できるといいのに、と思いました。

これからの公共デザインは突破しないといけない障壁がたくさんあり大変な道のりであるとは思いますが、企業と公共機関の両方で、より人間を中心において考えて行動する人が増え、その人同士の横連携が強化されることで推進しやすくなると思います。という意味でも有意義な会でした。

2015年4月13日月曜日

Yahoo!音声アシストのサービスデザイン

Yahoo! JAPAN Creative Blogに今まで行ってきたサービスデザインの取り組みについて寄稿しました。「サービスデザイン」を私がどのように捉えているか、またEuroIA 2014で持ち帰ったService Design Toolkitの実際のサービスへの適用してみた成果と効果について記しています。

Yahoo!音声アシストのサービスデザイン

2015年4月4日土曜日

デザインの裏のデザインの裏のデザイン


ジェイソン・ホブスのエッセイ『デザインの裏のデザインの裏のデザイン』を翻訳しました。元々は2014年サンディエゴで開かれたIA Summitで発表した内容で、それからコンテンツを加えたり整理し、エッセイにまとめたものです。IA(情報アーキテクチャ)は最終的な成果物のブループリントを提供することだけではなく、問題解決環境における総合的ソリューションを提供することで本当の意味を持つという内容で、話を積み上げていく中で社会、アート、建築、映画、ゲーム、産業デザインなどの裏に隠れているいろいろな情報アーキテクチャを明らかにしていてとても面白いです。

ジェイソン・ホブスの紹介文

D3 translated into Japanese

UX and Emerging Technologies

Service Design Salon Vol.7/第17回UXD initiative研究会
「UX and Emerging Technologies」

Dirk Knemeyerさんのお話を聞いてきました。まずはScience fictionがScience factになっているという話。昔「Lost in Space」などで想像していたとんでもない形のロボットたちが、Pepperだとかという形で現実になっている。スタートレックのコミュニケーターもiPhoneという形で実現されていたり。(MotorolaのStarTakが発売したときも、数々のトレッキーの心が躍ったものだと思いますが、実際の世界でより一般的で実用的に使われ始めた例としてはiPhoneが当てはまるかなと思いました)その次にくるテクノロジーはなんだろ?そこに備えて我々UXerたち(にも限らないけど)はこれからどうなっていくのだろう?何をしていけば取り残されないのだろう?という話でした。



印象深い話としては、AI(人工知能)の浮上によってインターフェースが消滅し、UIデザイナーの仕事が奪われてしまうのではないかという話がありました。(スライド21p)私も今音声エージェントのアプリを作っていますが、ボタンを押して話すだけなので複雑なビジュアルデザインが不要なのは確かです。しかしAIがこれよりも飛躍的に発展し、話し手の発話内容を完璧にわかってくれたら、視覚的なインターフェースは消滅するかもしれませんが、今のような過渡期では「これがAIで、人間のような機会だけど人間でもないですよ、また色んな制約がありますよ(あらかじめ定められた定型文から外れた話し方をするとシステムに理解してもらえないなど)」というのをいかにデザインで示すかというのはインタラクション・デザイナーの腕が問われるところだと思いました。なので、この"Threat"はそんなにすぐやってくる訳ではないんじゃないかというのが私の考えです。

新しい技術が次々と現れて、ソフトウェアの開発方法もそれぞれが専門性を持って何かのフェーズを担当するというやり方から、一人、あるいは少人数のチームがアイデアを思いつくところから開発するところまで全部関わるようになる、またAIがUIに入れ替わるという状況で、どのように生存するか?の解として、「特定の市場にて強い専門性を持つこと」「科学や工学の深いところに専門性を持つこと」を提示しています。前者の話は、例えばヘルスケアのスペシャリストになるなどのことが考えられ、後者はものづくりの根幹にある何かの学問を突き詰めるという話です。(特に科学や工学をオススメしていたけど、私にとってはリベラル・アーツを深く探求していかないといけないという問題提起に聞こえました)

プレゼンの内容としては短い方でしたが、鋭い状況の整理、未来にどのような変化が起きるかに対する洞察、またその中で私たち"Creative"たちはどうすればいいかに対する具体的な提案が聞けて非常に良かったし、自分の状況をいろいろ振り返ったりこれからのことを考えるきっかけになりました。

参加者の方々も新しいことを学ぼうという情熱を持った方が多く、いろいろお話を楽しめました。前職の関係者、現職の関係者、大きいIT企業を辞めてスタートアップで頑張っている人などに出会いまるで自分の過去現在未来を一気に旅してきた気分です。(ディケンスの『クリスマス・キャロル』みたいな感じで)また、このような素晴らしいイベントを開催してくださった関係者のみなさんに深く感謝します。特にコンセントさんが開いている数々のイベントを通じて学ぶ機会をたくさんいただくことができてありがたいです。イベントスペースも、食事もとても素敵で楽しい時間を過ごしことができました。

2015年1月20日火曜日

Lean Startup Update!! 2015

Lean Startup Update!! 2015 (リーンスタートアップをアップデートする会)に参加してきました。

リーンについては、エリック・リースさんのリーン・スタートアップを読んだり、去年Janice Fraserさんのワークショップに参加したりして、その考え方や有効性は理解していました。日本でもLean UX Circleといったものができて、日本企業にもリーンを広めるという活動が行われていることも知っていたので、今回のアップデート会で具体的にどんなことが進行中なのかを知りたいと思い、参加しました。

品川のマイクロソフト本社で行われた今回のイベントは、六つのプレゼンと懇親会で構成されていて、冷蔵庫いっぱいの飲み物(ビールもありました)が自由に飲めたりと、良い雰囲気でした。日本でリーンを広めていこうという趣旨が基になっているからか、参加者同士の交流を重視する雰囲気で、プレゼンも良いけどみなさんぜひつながることでリーンの外圧を作って行きましょうと言われたりしました。私も社内・社外の色んな方にあえて、様々な意見が聞けてよかったです。


日本でのリーンの普及に多大に貢献しているプレゼンターのみなさんのお話も大変有益で、何度も「なるほど、そういう風に考えることもできるんだ!」と思いました。プレゼンのスライドは全てイベントのページに公開されているので、詳細を知りたい方はそちらを参考にすると良いと思います。たくさんの気付きと発見があった六つのセッションの内容を私なりにまとめてみました。

TOCから俯瞰するリーンスタートアップ  河合太郎

TOCというのは「制約条件の理論」とも言う。スコープ全体のボトルネック(制約)がスループット(生産性)を決めるという理論である。この考え方で最適化を行っていくとすると、スコープ内で最も弱い部分(ボトルネック)見つけて、それを強化するという活動を続けていくことになる。リーンという考え方もTOCと重ねて考えることができる。例えば、「何をすればいいかわからない」というボトルネックが見つかったら、リーンキャンバスを書いてみると良い。様々な方法論は課題を解決するための違うアプローチ。TOCやリーンに限らず、色々な見方をしてみると本質をとらえるに役立つだろう。

リーンスタートアップ導入の現場  黒田樹

前回サービスを拡大しようと増員したら、炎上してギズギズになったものを鎮火したという内容の発表をした。今回の発表はその続き。様々なリーンの有名な人と話してみた結果、重要なことは「無駄のない判断をすること」だと思った。無駄のない判断をするためにはMVPという考え方が役に立つ。リソースを投じて検証しなくても、ちょっとした実験でわかることはたくさんある。仮説を立て、アジャイル開発し、結果を分析することを徹底的に回してみた。計画を立てるときは、Build -> Measure -> Learnのサイクルを逆に回す。何を学びたくて?何を検証するといいか?そのためには何を作るか?と言った感じ。これを繰り返していくと、やらないことが最大化したり、グロースハックが定着するといったチームの役割の変化が現れる。

Lean UX Quest in Tokyo  坂田一倫

このセッションで話された内容は坂田さんのブログによくまとまっているので、それを読むと良いと思います。海外のリーンの師匠を招待してリーンを体験してもらうワークショップを開いたり、様々な企業でワークショップを開いてCPS検証・MVP実験を広めたり、Lean UX Circleを立ち上げて実際に企業にリーンを普及させ、その結果を共有する活動をしてきたとのことでした。これからもこのような活動は続くらしいです。

Lean Analytic  角征典

Lean Analyticsの日本語版が1/24発売される。今日はその宣伝も兼ねて、主要KPIを決めたり、データの分析をするときのポイント三つを紹介する。一つ目は、ダメな指標を避けること。自分が知りたいデータばかりを集めても意味がなく、知りたいのは何か?知らないのは何か?を見極める必要がある。やりすぎなくらいコスト削減を強いられる指標や、改善の余地がないKPIを追いかけるのは良くない。二つ目は、ビジネスモデルとステージにあった指標を選ぶこと。ステージについては、まだ定着していないのにむりやり拡散をしようとしても逆効果。最後は、OMTM(最重要指標)だけにフォーカスすること。リソースを集中させ、最も重要な質問の解を得ることができるようになる。

実録!現場におけるLeanStartupの実践  冨山香織

社内でリーンの導入において相談に乗る活動をしている。Lean Startupを導入する背景としては、1. 新規開発 2. 正しいものを作れているのか確認したい 3. 既存の考え方から脱却したいというものがある。新規開発の場合は、企画書を疑い、顧客層を明確することで課題を洗い出した。このときにハマりやすい穴は、効率の悪いピボット(AもBも微妙だからXで行こうぜ!)や、ユーザーよがり(ユーザーが言うことに振り回される)といったものがある。既存の開発に向けては、仮説を立ててそれを検証し続けるような仕組みを可視化して、薦めた。仮説を立てることが難しいという意見もあったが、仮説シートを作って簡潔に作成するようにしてみた。既存の考え方から脱却したい場合の事例は、試行錯誤中。でもボトムアップで勝手にやっちゃうと良いと思う。

人間と話す Lean Customer Development  馬田隆明

スタートアップは失敗する。その最も多い理由は「ニーズがない」ことである。人々のニーズを見つけるためにも、検証するためにも、インタビューが有効。それがLean Customer Development、つまり製品開発の前に顧客とビジネスモデルを検証して、失敗を少なくするための方法論である。Y Combinatorが出資した企業の成功が注目を浴びていて、その社長の信条もやっぱり「人が欲しいと思うものを作れ」である。人が欲しいと思うものを知るためには、きちっと話す必要がある。特に学ぶ、洞察を得る、ビジネスモデルを検証することが重要。「この製品(機能)、いいと思いませんか?」のようなピッチに対してはほとんどの人が同意してしまう。あまり良い聞き方ではない。インタビューのこつは、話すより聞く、オープンな質問をする、事実や具体的なプロセスを聞くといったことがある。「人間と話す」ことは顧客開発の基本。

リーンというのは「ただブランド化されたもの」といった批判もあったりするけど、その本質をきちっと見極めて、適切な場面で手段として使うと少ない費用で大きい成果を導きだすことができると私は考えています。今回の話では、源流はリーンだけど、スコープの捉え方、KPIの設定の仕方、実際のプロジェクトへの導入の失敗談、インタビューのこつなどなど、実際のものづくりに役立つ情報がたくさん得られて良かったし、リーンそのものが正解であり真理である訳ではなく、見通しをよくしてくれる一つのパースペクティブであり、柔軟性を持つアプローチだと考えるとすごく理解しやすかったです。私も自分の業務で、どのようにリーンを組み合わせて導入していくべきか、じっくり一人戦略会議を行う良いきっかけになりました。

これからの活動も楽しみにしています。

2015年1月17日土曜日

TED 驚異のプレゼン 人を惹きつけ、心を動かす9つの法則

TED 驚異のプレゼン 人を惹きつけ、心を動かす9つの法則を読みました。

本の中には人に薦めたくなる本もあれば、中身が有益すぎてあまり人に教えないで自分だけの秘密にしておきたい、そんな本もあります。この本は絶対に後者でした。が、あまりケチなことを言ってないで良いものはどんどんオープンにすべきと思ったのでこのポストを書くことにしました。TEDのモットーは「Ideas worth spreading」としているけれど、そのTEDを題材にした本書もまた「広げる価値のある」良書でした。

この本はTEDの名プレゼンを分析して、その共通点を9つにまとめています。その中には、そんなの当たり前じゃんとも思えるけど「法則」として規定することによってもう一度よく考えるきっかけを与えてくれるものもあれば、普段まったくそういう風に考えたこともなかったなぁという新しい気付きを与えてくれるものもありました。9つの法則というのは、簡単にまとめると1. 自分が好きで情熱を持っているものを 2. ストーリーで伝え 3. 事前の練習でたくさんのフィードバックを得て 4. 人々が知らなかった新しい話をして 5. 感情に触れるびっくりの瞬間を作り 6. 適切なユーモアを駆使し 7. 短い時間で要点を伝え 8. 五感に訴え 9. 自分らしく生きるということでした。どの法則の話でも実際のTEDの例をあげて説明していたので、途中でネットでTEDを見ながら読み進めることができたので楽しかったです。

ストーリーを提示する、五感に訴える、といったどちらかというとテクニックに近いものも勉強になったし、自分もやってみようと思いましたが、自分が好きなものに熱中していて、自分らしく、自分が発信したい話をすることで、観客はその真実味を感じてくれるという話が特に心にしみました。振り返ってみると、今まで聞いてきて心躍ったプレゼンは全て話し手が自分が好きな話をしていたんだなということに気がつきました。こんな当然なことをなぜ今まで考えたこともなかったんだろ?また、パームスプリングズに行ったときに、Jonah Lehrerが「書くことに対する愛」を語っていて感動したことも思い出しました。人に良い影響を与える人はみんな、自分が何かに情熱を持って真摯に取り組んでいるということに気がついて良かったし、私も今好きな仕事をしているので、もっともっと好きで面白いことをたくさんして、それでまわりに影響を与えていけるといいなと思いました。

この本であげている上手いプレゼンはどれも面白かったですが、個人的に最も熱中して見てしまったのは、マルコム・グラッドウェルのパスタソースの話でした。私の仕事とも関係するところがあり、人々は自分が欲しがっているものをわかっていない、という単純な事実をとても面白い実例を用いて話をしてくれます。日本語字幕版はこちらから見ることができます。

 

2015年1月10日土曜日

Lean UX ーリーン思考によるユーザエクスペリエンス・デザイン

Lean UX ―リーン思考によるユーザエクスペリエンス・デザイン (THE LEAN SERIES)
を読みました。

青いリーン(エリック・リースのリーン・スタートアップ)を読んで、学べるものがとても多かったので、リーン・スタートアップの考え方とUXデザインを合わせるとどうなるんだろうというのが気になって購入してみました。感想としては、青いリーンは新しい発見が多く、ものづくりに対する考え方が私の中で劇的に変わったきっかけになりましたが、白いリーンはどちらかというと既にわかっていたものの再確認が多かったです。自分が成長したのか、本書の特徴がそうなのかはよくわかりませんが、個人的には新しいものを学んだというよりは現状の振り返りに大いに役立ちました。

現状を振り返る上で最も参考になったのが、3つの基盤と15の方針でした。3つの基盤というのはデザイン思考、アジャイル開発、リーン・スタートアップの三つです。15の方針としてはチームのありか(横断的、小規模、課題重点型、共通理解を持つ)から、プロセスの進め方(無駄を取り除く、バッチサイズを小さく、仕事の外面化、分析より形にする、中間生成物中心からの脱却)やマインドセット(失敗を許容する、ヒーローじゃなくてみんなでやる、アウトプットよりアウトカム、ビルから出る)まで、リーンを実行する上の様々な基準が定義されていました。この15の方針に現状のチームやプロセスを照らし合わせてみて、満たされていない項目を少しずつ改善していくのが、ユーザーの声をいち早く取り入れられる良い仕組み構築につながると思いました。

プロセス編はかなり細かく、具体的なワークシートなども用意されていて、課題ステートメントをどのように作成すると良いかとか、デザインスタジオをどのように進めると良いか(配る紙のサイズまで指定していたのには驚いた)、スタイルガイドをどう作ると良いかなどが書かれています。また、様々な種類のMVP(充実度が底〜高のプロトタイプやメールやランディング・ページのような非プロトタイプ)が紹介されていたり、リクルートやスケジューリングを含む定性調査の仕方が紹介されています。チームやプロジェクトには各々のコンテキストがあると思うので、ここに書かれているものを全て実行すればいいという話ではなく、この中で現状に最もフィットしていて、現状の課題を解決してくれるものをいくつか選んで賢く使っていくと良いと思いました。

実践編ではLean UXの実現(主に、頻繁なユーザーインタビューからのフィードバックをどのように取り入れるか)をアジャイル開発にどのように組み合わせていくと良いかの提案が書かれています。失敗例として、スタッガード・スプリントモデルが紹介されていて、このモデルだとデザイナーが作ったものを開発者に流すやり方になってしまうので、コラボレーティブなチーム作りができないことが問題だと指摘しています。本書は各イテレーションに一つのテーマを設定して、みんなで計画・実行・評価することでより優れたチームを築くやり方を薦めています。

通して、この本で得られた大切な気づきとしては「アウトプットではなくアウトカム」「コラボレーティブ・デザイン」の二つです。日頃から何かドキュメントを書かないとアウトプットを出してないような後ろめたさのようなものがありましたが、この本を読んでドキュメントを書くのにかかる時間をもっとアクティブ・ユーザーが増えたとかユーザーの満足度が高くなったといった実際の成果(アウトカム)を導くために投資しようと思うようになりました。また、デザイナーとして、イメージファイルのようなアウトプットを出すことよりも、チームのみんながクリエイティブにアイディアを出し合う環境を作るためのファシリテーション、つまりチームやプロセス、環境のデザインにより力を入れていこうと思いました。